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歴史を積んだ石段街

群馬県渋川市伊香保町にあります石段街を散策してきました。

日本有数の温泉街である伊香保の歴史は古く、万葉集の東歌の中に伊香保が歌われていて奈良時代の伊香保が考察できます。伊香保温泉は400年以上もの歴史があり、そのシンボルである石段街は戦国時代に誕生しました。

長篠の戦いで傷ついた兵をいやすため武田勝頼が当時の温泉街から湯を引き、現在の場所を温泉街として整備し、その時にこの石段も一緒にできたとされています。

今の石段は昭和55年から5年かけて大改修されたものでみかけ石が敷かれています。さらに、平成22年に石段は365段に延伸されました。この365という数字には伊香保を1年365日賑わう温泉地にするという願いが込められているようです。

そんな古き良き温泉情緒に満ちあふれた石段街の魅力を紹介します。

ハワイ王国公使別邸

石段を登ぼり少しした所にハワイ王国公使別邸があります。

アメリカ合衆国ハワイ州が独立国だった当時の、駐日ハワイ王国弁理公使 ロバート・W・アルウィン氏が夏に別邸として使用していた建物の一部で、日本に現存するハワイ王国の数少ない建物のひとつだそうです。

▲平成25年に移築改修した公使別邸です。

現在では一般公開されていますのでぜひ見学してみてください。 伊香保とハワイ王国の関わりが分かる、ガイダンス施設（資料展示施設）も隣りにあり当時の写真等が多彩に展示されています。

裏の庭園の風景やそこから見える景色もとてもきれいでした。

伊香保関所（伊香保口留番所）

ハワイ王国公使別邸の道路の向かい側に伊香保関所（伊香保口留番所）があります。

寛永８年（1931年）三国街道の裏往還の要所として、幕府の命により伊香保に設置されたのを復元した関所です。 当時の関所は間口５間奥行３間の約15坪の萱葺屋根の建物で、周囲に木柵があり東西に門扉がありました。

▲内部には各種資料等が展示されていて、こちらも無料で見学できますので寄ってみましょう。

石段街は魅力的な所がいっぱい！

石段街にはさまざまな魅力的なスポットがあり、365段の階段を中心に両脇に旅館や足湯などの温泉に飲食店、土産物屋、遊技場などが並び観光客を楽しませています。

散策途中の気になったところに実際に食べた食べ歩きグルメなどを紹介していきます。

石段街のわっふる屋

▲石段街の入り口付近にある「石段街のわっふる屋」です。

ポップな見た目が目を引く外観で、わっふるの種類も多く疲れた体に甘い物が美味しいですよ。１個250円から300円ぐらいで買えますので食べ歩きにおすすめです。

僕は大人のティラミス（300円）を選びました。クリームがたっぷり入っていますが程よい甘さで美味しかったです。

伊香保石段の湯

▲公共温泉があり寒い時期には体を温めてから散策するなんてこともできますよ。

石段玉こんにゃく

石段の湯の真向かいには「石段玉こんにゃく」というお店があります。 1串100円というお手頃な値段で味のしみ込んだ玉こんにゃくが味わえます。小腹を満たすには最適ですよ。

▲階段にはこうした今、何段か教えてくれるプレートがありますので確認しながら歩くことができますよ。

なつかしや本舗

そして、「なつかしや本舗」というなんだか楽しそうなお店があります。

店内は名前の通りなつかしいレトロなものであふれています。昭和30年代の駄菓子屋をイメージした店舗だそうです。

わなげや射的などもあり大人も子供も楽しめる魅力たっぷりのお店です。

『伊香保の街』与謝野晶子

▲与謝野晶子の「伊香保の街」という詩が石段に刻まれています。

処々やの伊香保焼

▲「処々や（ここや）」というお店では伊香保焼というのが売っていたので食べてみました。

伊香保焼はいわゆるたこ焼きで６個入りで450円です。処々やの伊香保焼は、鮮度を吟味したという大判のタコが入っていておすすめです。

勝月堂の湯乃花まんじゅう

▲勝月堂（しょうげつどう）の「湯乃花まんじゅう（90円）」です。

知ってますか？ 伊香保は温泉まんじゅうの発祥の地なんです。

勝月堂は創業明治43年で100年以上の歴史があり、湯の花まんじゅうの発祥のお店です。伊香保の温泉「黄金の湯」の茶色い湯花をイメージして茶色い湯乃花まんじゅうを考案したんだそうです。

そんな、湯の花まんじゅうが温泉まんじゅうのルーツと言われています。

勝月堂の湯乃花まんじゅうは手作りにこだわって作られていて、皮は薄めでフワフワで、こしあんの餡も上品な甘さで美味しいです。１個のバラ売りからお土産にできる箱詰めまでありますが、保存料を使用していないため賞味期限が常温保存で2日と短いので注意してくださいね。

▲上の方まで登ってくると、また違った景色が見られていいですよ。

縁結びと子宝のご利益がある伊香保神社

石段街を楽しみながら頂上を目指して行くとその先には伊香保神社があります。伊香保神社は825年（天長2年）に創建した歴史のある神社です。

365段の石段を登ると金運が上昇するともいわれているので頑張って最後まで登りきりましょう。

伊香保神社は縁結びと子宝のご利益があるパワースポットとして有名で、毎年多くの人が参拝しています。石段を登っての参拝でさらに恩恵にあずかりましょう。

▲こちらは伊香保神社の本殿です。

現在の祭神は、温泉・医療の神である大己貴命（おおなむちのみこと）・少彦名命（すくなひこなのみこと）で、縁結びや子宝のご利益があるといわれています。

さらに奥にも足を延ばそう！

伊香保神社からさらに奥に歩いて進んでいくと飲泉所や露天風呂、河鹿橋などがありますので、せっかくなので足を延ばしてみましょう。

河鹿橋

伊香保神社から少し歩いた湯元付近にあるのが「河鹿橋」です。

河鹿橋は「千と千尋の神隠し」の作中に出てくる橋のモデルにもなった、朱塗りの太鼓橋です。毎年、秋には紅葉が楽しめる名所として人気です。

河鹿橋は紅葉の時期に併せてライトアップも行っていて、日中と夜とで雰囲気が変わるとのことなのでぜひご覧になってください。

伊香保温泉飲泉所

▲河鹿橋からさらに奥に歩いていくと伊香保温泉飲泉所があり、誰でも気軽に温泉を飲むことが出来ます。（※15歳以下の人は原則的に飲用は避けてくださいとの注意書きがありました）

この源泉の泉質は、単純温泉（低張性弱酸性温泉）です。痛風、慢性アレルギー性疾患、肥満症などの効能があるとのことです。鉄分が多く含まれていて味は何とも言えない感じではありますが、お口直しの水もありますのでせっかくなので試してみてくださいね。

伊香保温泉露天風呂

▲さらに奥まで進んでいくと伊香保温泉露天風呂があります。

こちらは日帰り温泉施設で、大人（中学生以上）450円、小学生以下200円で入ることができます。伊香保温泉の泉質のひとつ「黄金の湯(こがねのゆ)」の源泉かけ流しの露天風呂ですのでぜひ寄ってみてくださいね。

温泉情緒たっぷりの石段街を楽しもう！

今回は伊香保の石段街を散策ということでいくつかのスポットをご紹介しました。

365段の階段ということで登る前は少し躊躇してしまうかと思われますが、途中には足湯や休憩所などもありますし、お店に立ち寄ったり雰囲気を楽しんでいると、意外と難なく頂上まで到達できました。

石段街では四季を通してさまざまなイベントを行っていますし、雰囲気も変わり情景も楽しめるところだと思います。

伊香保温泉は都心からでもアクセスしやすく立ち寄り湯があり、さらには歴史のある温泉街なので老舗旅館からホテルまでさまざまな宿泊施設がありますので、日帰りでも宿泊でも楽しめる場所です。

こんな、温泉情緒たっぷりの石段街を皆さんもぜひ楽しんでみてください。

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